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<<   作成日時 : 2006/03/23 18:00   >>

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99.9%は仮説 思い込みで判断しないための考え方
 感想☆☆☆☆ 竹内薫  光文社  
 科学的と見られていたものも、実は「仮説」ばかり。
 事実に近いと思われている「白い仮説」と、
 あいまいな「黒い仮説」の間をゆれうごくことが多いので、
 全ては仮説、という自由な立場からの発想しましょう、という本です。
 科学もじつはけっこう間違っている、ことがわかるテーマですが、
 極限状態になると、あいまいな部分が多いんですね。

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 ★過ちの真実の歴史
 99.9%は仮説飛行機がなぜ飛ぶのか、本当は分かっていない、
 という、なかなか衝撃的な出だしで始まります。
 そして、天文科学の歴史の中で、
 人間がいかに間違った仮説に縛られていたのか、
 ということを紹介しています。
 地動説を唱えたコペルニクスも、
 神が世界をつくったということを信じていたので、
 惑星の軌道は円と間違えていた、と。
 そして、神の不手際ともいうべき楕円であることを示したのは
 ケプラーを待つしかなかった、と。
 真実と考えられていたことが、一転して間違いと分かる例が、
 大脳の前頭葉を削除してしまうロボトミー手術など多数紹介されています。

 ★仮説同士の戦い
 ここで、だから事実をはっきり見ましょう、と言わないのが、
 この本のいいところ。
 「裸の事実などないのです
 といい、常識に縛られることが常であることを示しています。
 「古い仮説を倒すことができるのは、
  その古い仮説の存在に気づいていて、
  そのうえで新しい仮説を考えるこができる人だけなのです」
 といい、仮説には仮説で対抗するしかないのです」

 と述べて、仮説の戦いであった
 科学史・科学哲学史の分野の話をまとめています。
 「科学革命」という考え方が、非常に上手に要約されていました。
 ポパーやクーンのめちゃくちゃ長く、教養が試される本
 (科学も歴史も哲学も分からないと科学史は分からないので、
  ハードルが高い学問だと思います)
 のエッセンスが一言にまとまった、とても便利な本で、
 ベストセラーになるのも、読んでみてよく分かりました。
 
 (゜O゜)科学はすべて近似
 アメリカの物理学者ファインマンの言葉
 「科学はすべて近似にすぎない」ということで、
 本当に真実にたどり着くことはない、ということを示していました。
 で、この本のタイトルの種明かしでもあるんですね。
 光文社の新書は最近、なかなか売れ行きがいいですが、
 こういう配慮が丁寧だからだと思いました。
 

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
私はこの本を読んだときに、なんて当たり前なことを書いているんだ、と思ったんですけど、一般的にはどうなんでしょうね。
人間の目は「物体」に当たって跳ね返ってきた「光」を見ているに過ぎない。だから「物体」それ自体を見ることはできないのだ。
だから人間は絶対に「真実」を見ることはできない。
「科学」という視点も、結局は「真実」の断片を切り取ることしかできない。「真実」をすべて知ることなんて誰にもできない。
そんなことを考えました。
54のパラレルワールド
2006/03/24 17:50

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