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<<   作成日時 : 2015/06/21 09:06   >>

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希望の海へ 2015年の高校生課題図書
評価☆☆☆☆☆ 塚本勝巳 学研

2015年の高校生向け課題図書です。
読み終わってみると、
「希望の海へ」というタイトルがどうもしっくりこない。
原題は「ALONE ON A WIDE WIDE SEA」で
「ぽつり広い広い洋上で」という意味でしょうか。
「広い海で独りぼっち」だと、また本の内容と違う感じだし。
訳が難しいALONEの典型で、
だから「希望の海へ」という抽象的なタイトルになったのかな

★オーストラリアに飛ばされて
ネタバレにならない程度に、あら筋を紹介すると、
第2次世界大戦直後のイギリスから、
孤児のアーサー・ホブハウスは
オーストラリアに送られた。
身元を証明するのは、
姉キティからもらった小さな鍵だけ。
だが、オーストラリアでは苦難の生活が待っていた。
そして、アーサーの身元を確認する旅は
娘のアリーに託された
…という展開です。
第一部が「アーサー・ホブハウスの物語」
第二部が「キティ四号の航海」と
父アーサーの過去を軸に、
二人の主人公の二つの物語をつなげた作品になっています。
二つのお話がある、というだけで、
感想文を書くのが技術的に大変なんですよ。

★あとがきをしっかり読もう
普通の小説では、後書きや前書きは先に読まないほうがいい、
と考えているんですが
(例えば、「宇宙戦争」H.G.ウエルズ早川書房
 アーサー・C・クラークの「はじめに」なんて
 絶対に絶対に先に読んではいけません。
 先に読んではいけないまえがきNo.1ですね)
この「希望の海へ」の訳者後書きは先に読んでおきたいところ。
イギリスからオースラリアに送られた「児童移民」という問題で、
政府が被害者に公式に謝罪した、という紹介があって、
この「児童移民」こそ、アーサーのことなんですから。
日本では、あまり知られていない問題をさらっと教えてくれる、
解説的な後書きなので、しっかり知識を得ましょう。
でも、日本で知られていない問題を
後書きを含め、一冊の本だけで論じるのは
やはり難しいんですよね。

★書くポイントは
日本では知られていないテーマ
かつ
二つの物語を一つにまとめた特殊な形態
という二つの大きな山がある本なので、
できることなら別の2冊で書いたほうがいいですよ、
というのが正直な気持ちです。
アーサーに同調して、アーサーだけで書くとか、
年代が近い娘のアリーの視点だけで書くとか、
一部分に基づいて書ききる、というならば、
普通の感想文と同じような書き方でできますが、
この本の特徴を捉えた、とはいえない内容になってしまいます。
思うようにならない時でも、うまく行くと信じ、
 しまいには何もかもうまくおさまると考えることが大事なのだ

という、さりげないアーサーの思いは
国の理不尽な政策に振り回された人生を
生ききったという達観に基づいているのですから。
戦争とか中国残留孤児とか
個人ではどうしようもない壁を
同じ人間が国家として生み出していたという悲劇ならば、
日本でも同じような例はあります。
国が造った悲劇で生じた親の苦しみを
娘が努力して癒していく行きて帰りし物語≠ニして
大きくとらえれば、
どうにか感想文として収まるかな、という印象です。

★ほかの課題図書
番外・2015年の課題図書(中学校・高校)
をご覧ください。

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