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六番目の小夜子 謎の転校生が…

2006/05/26 17:58
六番目の小夜子
 感想☆☆☆☆ 恩田陸 新潮社
 「六番目の小夜子」という怪しいタイトルですが、
 学校伝説をもとにしたライトミステリー&ホラー
 という感じでしょうか?
 恩田陸さんの最初の作品のようで、
 一度、原点から読んでみましょう、と手にとってみました。
 なかなかスリルある展開で、
 以前、ご紹介した「夜のピクニック」とだいぶ違います。
 あのほのぼのした読後感とはまったく違う世界です。

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 ★ラストは余韻が…
 六番目の小夜子ネタバレしない程度に、簡単なあらすじは
 3年ごとに引き継がれていく
 「小夜子」というなぞの女生徒の伝説が代々伝わる高校。
 「六番目」の小夜子に当たる今年、
 津村沙世子という美少女が転校してきた…
 という流れです。
 絶世の美少女という感じで登場してきますが、
 彼女を調べる側も高校生、と学園小説ならでは。
 ラストの展開はあいまいさもありますが、
 余韻が残るような感じでした。

 ★いつも美少女が?
 六番目の小夜子 Vol.1〜なぞの転校生〜本を読むまで知りませんでしたが、
 かつてテレビドラマにもなっていたんですね。
 恩田さんの作品には、
 典型的な美少女がでてくるのが多いような気がしましたが、
 これは癖なんでしょうか。
 振り返ってみると、
 人物描写にパターンがある作家だなあ、と思いました。
 あと、読んで楽しいのは中盤の学園祭シーン。
 ここの描写は読んでいて、けっこうわくわくして
 お勧めのシーンでした。
 
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夜のピクニック  振り返ればいい思い出 映画はどうかなあ

2006/05/08 18:10
夜のピクニック
 感想☆☆☆☆☆ 恩田陸 新潮社
 「夜のピクニック」とは北高名物の鍛錬祭(歩行祭とも)
 つまり、高校生がみんなでひたすら1日歩き続けるという行事。
 恩田陸さんといえば、「夜のピクニック
 という人が多いんですが、
 だてに2005年の本屋大賞受賞作品ではありませんでした。
 高校生当時はつまらない大変なだけのイベントだったのに、
 大人になって振り返ると、すごくいい思い出になっていた…
 そんなイベントがある人には、ぐっとくる話です。
  「あとで振り返ると一瞬なのに、その時はこんなにも長い
 という言葉が印象に残りました。
 映画化もされるようで、今年の秋、封切られるみたいです。
 (映画「夜のピクニック」のHPみたら、あらすじバレバレでして…
 加藤ローサさんしかキャストも知りませんでした。)
 
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 ★二人の秘密は?
 夜のピクニック北高名物の“夜のピクニック”。
 このイベントに3年生の甲田貴子はある賭けをしていた。
 それは、西脇融という同級生とのことだった…
 というあらすじ。
 この2人のそれぞれの親友、遊佐美和子と戸田忍が
 絡んできて、話が進んでいきます。
 高校生活の思い出となるようなイベントだけに、
 帰国子女の転校生や
 お騒がせな男子生徒、
 強引な恋する女子生徒も絡んできて、
 と個性的な脇役もしっかりしたお話でした。

 ★青春の一日
 夜のピクニック青春の一日、というまさに青春小説。
 でも、微妙に恋愛とずらしたところが、
 この本のすごさでしょう。
 青春小説らしい青春小説なんだけど、
 一味違う読後感はなかなかいい感じ。
 最初から最後まですらっとした流れで、
 どんどん読み進んでしまいました。
 
  ★ロゴがかわいい
 ちょっと細かいところなんですが、
 装丁のタイトルロゴがいい感じ。
 「夜」の中に「夕」のところに
 三日月が入っているデザインです。

 追記(2006/9/22)
 「夜のピクニック」が
 ついに文庫化されたようですね。
 映画公開も9月30日とまもなくですし。
 「夜ピク新聞」と言う
 夜のピクニック 通常版映画「夜のピクニック」の公式ブログもオープンしていました。
 多部未華子さん、石田卓也さん、西原亜希さんとか
 出演者も見るようになって、楽しみです。

 追記
 いつのまにか、「夜のピクニック」の
 通常版DVDも出ていたんですね。
 こっちも楽しみな… 
 
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光の帝国 常野物語  苦悩する常野・謎の一族たち

2006/03/19 08:34
光の帝国 常野物語
 感想☆☆☆☆☆ 恩田陸 集英社
 さまざまな超能力を秘める常野一族を主人公にした「常野物語」シリーズ。
 なぜか「蒲公英草紙」から読んでしまったんですが、実はこちらは2番目。
 (感想は「蒲公英草紙−常野物語」 古き良き明治の痛み」に)
 実はこの「光の帝国」が最初の本で、読んでみれば
 やっぱり、この本から読み始めるべきでした。
 「エンド・ゲーム」が楽しみです。
 (ゆうきさんの「IN MY BOOK」を読んだらこの本の「オセロ・ゲーム」の続きらしい)

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 ★10の短編から
 光の帝国 常野物語「大きな引き出し」「2つの茶碗」「達磨山への道」「オセロ・ゲーム」など
 10の短編が組み合わさって構成されています。
 現代社会に隠れ住んでいる、さまざまな常野の一族。
 東北地方のある地域の隠れ里を基盤に、
 全国を放浪しつつ、
 常野を排除しようとしている敵「あれ」と戦っているのです。
 それぞれの登場人物は違っているのですが、
 読み進めていくと、別の短編に再び、三度と登場してきます。
 おぼろげに「常野」という一族の全体像が見えはじめる、
 という、考えられた構成になっています。
 そして、書き残された点が連作へ続く、という感じです。
 
 (゜O゜)ツル先生が気になる
 「遠目」「遠耳」など不思議な能力がいろいろ出てきますが、
 一番、気になったのは長老のツル先生。
 いつからいるのか、不明なほどの長生きで、 「つむじ足」の持ち主。
 何作かに出てきますが、
 一番は、表題作でもある「光の帝国」。
 戦時中の日本の中で、その能力ゆえに軍事利用されようとする常野の人々。
 常野の里に侵略する軍との抗争で起きる悲痛な事件を
 じっと受け止める姿に、ぐっと来ました。 
 
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蒲公英草紙−常野物語  古き良き明治の痛み

2006/02/28 18:10
『蒲公英草紙−常野物語 』
 感想☆☆☆☆ 恩田 陸 集英社
 今月は1カ月、休まず続けて書くことができました。
 さて最近、話題になっている「常野物語」(「とこの」と読むそうです。)。
 その著者の恩田陸さんを初めて読みました。
 「光の帝国」「蒲公英草紙」「エンド・ゲーム」
 (「光の帝国」も読みました。)
 と続く3作の真ん中から手をつけてしまいました。
 明治期の幼い少女の語り口のやさしく、ほのぼのとした調子ですが、
 内容は、超能力を持つ人の時代小説、という感じでした。
 常野物語(とこの)の第二部らしいですが、恩田さんをはじめて読みました。 歴史ファンタジー物語で、ほのぼのとした感じが残ります

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 ★明治の良さと痛み
 蒲公英草紙−常野物語 二十世紀になったばかりの明治期。
 裕福な槙村家の病弱な娘、聡子と遊ぶようになった
 お付きの医師の娘、中島峰子が主人公。
 槙村家の人々や芸術家と交流するうちに、
 天聴館という不思議な建物と、春田さんという四人家族が出会う。
 そして・・・
 という具合に、不思議な事件に進んでいきます。
 古き良き明治でありながも、2つの日清、日露の戦争の痛みも伝わる
 のどかさの中にもどこか痛ましい感じが伝わってきます。
 
 (゜O゜)言葉をつむぐ
 圧巻は、超能力「つむぐ」「響く」を使った
 ラストの回想の場面です。
 ここはけっこうスゴイ感じでした。
 残りの2作もぼちぼち読んでいきたいなあ、と思っています。
 (長編を2つ並行して読んでいるので、結構先になりそうですが……)


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